【開発者インタビュー】抹茶マシンを生み出したエンジニアの挑戦とは
Cuzen Matchaの抹茶マシン誕生の背景には、開発者の様々な想いや、強いこだわりが数多く存在しています。
今回は、抹茶マシンの誕生を支えたエンジニア、榊原直人氏にマシン開発のストーリーを語ってもらいました。
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榊原 直人 氏 プロフィール
・出身地: 日本、静岡県
・現在の居住地: カリフォルニア州メンローパーク
・お好みのドリンク: スパークリング抹茶
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大学院進学時に渡米、ソニーの技術者として勤めながら、車椅子のスタートアップ企業WHILL社で、創業メンバーと共に、車椅子の機械設計から市場開発まで幅広く活動。(左:Cuzen Matcha CEO 塚田、右:榊原直人氏)
エンジニアとしての長いキャリアの中での新たなチャレンジ
「挽きたて抹茶」を世界の誰もが簡単に楽しめる暮らしをかなえたい!
Cuzen Matchaのアイディアを聞いた時、面白い!と思いました。
自分でコーヒーを挽いて飲む人はたくさんいますが、お茶愛好家でも、挽きたての抹茶を家庭で愉しむという人はあまり聞きません。
Cuzen Matchaのアイディアは、とても斬新でした。
私は、他の人がやっていない新しいことに挑戦するのが好きなので、興味深い挑戦だと興味をもちました。それに、世界中にお茶を飲む人はたくさんいるので、このアイディアはうまくいくかもしれないとも思いましたね。
エンジニアとしてのキャリアの中で、粉末材料を扱うことは、私にとって新たな挑戦でした。茶葉を挽いてパウダーにする部分が面白いコンセプトだと惹かれました。
昔から「お茶」にはなじみがあった
祖父が茶農家なので、祖父の家の前には茶畑が広がっていました。幼い頃は、お茶の収穫時期になると、祖父の農園を訪れ、お茶摘みをしていました。お茶の中でも、カテキンやカフェインなど、抹茶の科学的・化学的側面に興味がありました。
粉や飲み物に関わる開発は、エンジニアとしての私にとっては未知のものでしたが、馴染みがあり、身近に感じられるお茶を扱いながら、未知のことを知ることができたら楽しいだろうと思いました。
簡単ではなかった「抹茶マシン誕生」までの道のり
米国での経験、これまでの製品開発の経験を活かしつつ、抹茶マシンを設計!
しかし実際には、簡単にはいきませんでした。
抹茶マシンは、碾茶(抹茶リーフ)を微細な粉末にし、その抹茶パウダーを動かし、水に入れて攪拌し、適度に泡立たせる必要があります。
苦労したのは、粉体や液体の運動は、物理で簡単にモデル化できないので、様々なパラメーター(変数)を実験を通じて確認する作業です。
また、10μm以下の細かいものを「美味しいか」「美味しくないか」と味わい評価をするのは非常に難しく、その評価を定量的に把握するのも簡単ではありませんでしたね。
ユーザー体験をデザインの中心に
以前、働いていた車椅子会社 WHILLでは、機械エンジニアとして開発に参加していました。その際に大切にしていたことは、まず、多くの車椅子利用者の声を聞くことでした。
車椅子の方を路上で呼び止めたり、病院やリハビリセンターを訪問して話しかけたりしました。しかし、車椅子利用者の層は多岐にわたり、傷害や障害の程度も人それぞれ異なるため、対象となる利用者を把握するのに非常に苦労しました。
その中で、まずは素早く試作品を作り、ユーザーからのフィードバックを集めるということが、とても有意義であることを学びました。
課題がたくさんある時こそ、早く世に出してリアルなユーザーの声をひろうこと、ユーザー体験に重点を置いていくこと、それが重要だと考えています。
抹茶マシンの開発は、「家庭で手軽に抹茶をたのしむ」という新しいユーザー体験を市場に届けていく仕事だと意識して進めてきました。
今までにない新しい物だからこそ、まずは形にして、お客様がどう感じるかというフィードバックを正確に把握することが重要だと思っています。
どのメカニズムが最も重要か
私は、製品を開発する際、その製品にとって「どのメカニズムが最も重要か」を考えるようにしています。Cuzen Matchaの場合はミル(茶葉を挽く臼部分)が最も重要だと考えています。
ミルを使って抹茶パウダーを作ることは新しい挑戦であり、粉末と液体の取り扱いが非常に難しい。
製品を見て、何が重要なのかを徹底的に考え、そこにエネルギーを注ぐ。
・何が顧客を一番幸せにするのか
・何が最も難しいのか
・何がこの会社を最もユニークにしているのか
抹茶マシンにとって、碾茶を抹茶パウダーにする工程。その性能が、抹茶パウダーの品質に大きな影響を与えます。粉の品質が良いことが、お客様に喜んでいただける重要なポイントだと考えています。
以上、抹茶マシンを誕生に導いた熟練エンジニア、なおとさんのインタビューでした。
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「挽きたて抹茶の美味しさを、自宅で簡単に楽しんでいただきたい。」
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